


SOLD OUT
"LB-MIXBUG-002" mixed by shakke
LB-MIXBUG-002
Mastering by Ryosuke Tsuchiya
Recorded at LAID BUG
B102,6-21-4 Shibuya-ku, Tokyo, Japan
¥1,800 + TAX
Limited 100
CD + ホログラムステッカー + ライター を、Pake®製のパッケージに入れて販売。
※通販のご対応についてはライターは付属しません。
今回のミックスCDをどんなものにしようか考えたときに、自分のなかで決まっていたことが3つあります。
1つめは1曲目の楽曲(ミックス内では厳密に言うと2曲目となっています)。これは友人がハワイに旅行した際、ホテルのラジオから流れてきた曲として教えてもらったものです。自分がミックスを作るとき、こういったヒントとなるような曲を足がかりに全体を構成していくことが多いように思います。今回も例にもれず、この1曲目(2曲目)をベースにしてミックスの流れを考えました。
2つめに、ミックスの真ん中を対象軸にして前半と後半に対称性を持たせるというコンセプトです。これはおなじアーティストやおなじ映画で使われた楽曲、ジャンルや音質的な相似などを前後半で対応させることで、繰り返し聴くことのおもしろみ、不思議さが立ち上がらないかなと思ったからです。余談ですが、そんな理由もあり今回のミックスの仮タイトルは"Mebius"と付けていました。対応する表裏が同時に存在して、それが無限に続いてくメビウスの輪のイメージです。
3つめは音の質感。DJの作家性を考えるうえで、全体の音の質感を設定することは重要であると思います(自分みたいなもんが作家性なんて言葉を使うのはおこがましい限りですが……)。既存の楽曲を使用する自分のようなスタイルのDJには、提示したい世界観やイメージを具現化するときに自分ならどうするか考えることは、やはり作家性の模索なんじゃないかなと。今回のミックスにおける質感で重要視したのは、違和感のフックを残しつつ、どうすればBGMとしても成立させられるかという点です。そのためにおもいっきりゲインを上げて歪ませたバージョンを本編にうすく重ねたり、細かな実験もしていますが、効果があったのかどうか。ただ今回マスタリングを担当してもらったRyosuke Tsuchiya氏の助力もあり、不思議なバランスの質感になったのではないかと思っています。
以上のようなことを考えながら今回のミックスは完成に至りました。同梱するステッカーのデザインは本ミックスシリーズの主宰者である木内俊文氏。80年代後半、コンパクトディスク普及の陰で埋もれてしまった光学カードという記録フォーマットに向けてオマージュを捧げています。そして、もしかしたらあったかもしれない未来=メビウスの輪の裏側。これを封入することによって、より今回のミックスのコンセプトが補強されたのではないかなと。
音楽作品に対してテキストで説明することの無粋さは重々承知していますので、このあたりで。聴いてもらって、各々が各々なりのイメージを感じ取っていただければと思います。そもそもイメージを感じ取るみたいな高尚なものでもない気もするので、BGMの一助として適当にどうぞ。何卒よろしくお願いします!
shakke
埼玉県出身、在住のDJであり音楽ライター。DJクルー、KON AIRに所属し、ヒップホップを中心としたダンスミュージック全般をプレイ。加えて、WardaaとのDJユニットであるshakke-n-wardaaや、VaVa、dodo、SPARTAのライブDJなどでも活動している。またDJ/プロデューサーのokadadaとの雑談書き起こしポッドキャスト『チャッターアイランド』も毎月更新中。